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貯金・定期預金コラム
家計診断/年収520万円。「隠れ借金」で毎月赤字。

定期預金や貯金に関連する最新のニュース、コラムから感じることを徒然なるままにつづっております。少しでも読者のみなさまの参考になれば幸いです。今回、取り上げる記事はこちらです。
2012/7/19 <日本経済新聞

[貯金・定期預金コラム]
おカネがたまらない「ボーナスがあるさ症候群」


 「ボーナスがあるさ。なんとかなる……」。この時期、こう考える人は非常に多いです。事実、私のところへの訪れる家計相談の件数は、ボーナス時期になると大きく減ります。

 埼玉在住の安田健一さん(仮名)ご夫妻もそうでした。小学1年生と3年生のお子さんがおり、4人家族。賃貸住宅暮らし。夫は37歳会社員(営業)、年収は約420万円。妻は同い年で、昼間はパートで働いています。年収は100万円ほどです。

 家計相談の依頼は、妻からでした。「きちんと家計管理をしているのですが、お金がたまりません。ぜいたくは何もしていないつもりなのですが」と。お話を聞くと、一見、おかしなところは、さほどありません。メリハリはないが、いわゆる一般的な使い方であり、どこか突出して高すぎると思われる費目はないです。

 しかし私が、「これは希望的観測であって、実際のところを教えてくれますか?」というと、「これは現金で払ったものであって、クレジットカードでの買い物が別にあります」というのです。

 詳しく聞くと、ボーナスが支給され、その残金があるときにはボーナスの残りを使い、それがなくなり、ボーナス時期に近づくとクレジットカードでボーナス払いをし、毎月の生活費の補填をしていたのです。

 こうしたボーナス補填分とクレジットカードで使用していた分を毎月に振り分け、各費目を再計算してみたところ、大きな相違がありました。主に異なった点は、食費がさらに2万円ほど増え1カ月6万7000円。生命保険も半年払いの死亡保険を振り分けると、毎月2万6000円相当。教育費はさらに5000円毎月に加算され、2万1000円。娯楽費も1万8000円程になることが判明しました。つまり、先ほどの支出のほかに、毎月合計で5万円程度の金額をボーナスでやりくりし、毎月の赤字を乗り越えて生活していたのです。




 ここで一つ質問です。家計のやりくりの大原則は何でしょう?

 それは「ひと月の収入の中で、ひと月の支出を収めること」です。これがお金をためるための鉄則ですし、この原則から家計管理へのすべてが始まっていきます。この原則を守るよう努めていくのです。

 安田さんも外食をなるべく減らして食費は1週間1万円を目標にし、1カ月を5万円でやりくりをするようにしています。半年払いをしていた生命保険や毎月支払っている生命保険も内容を確認し、現在と同額で、半年払い分の保障もカバーできるものに変更しました。ボーナス払いでの生命保険もなくなりました。

 子どもたちの費用も、あまり積極的に取り組まなくなった通信教育や塾代を見直し、児童手当の範囲でできるものだけにしました。娯楽は月に1回にするなどルールを設けたものの、お弁当を持参するなど工夫をして完全には削減しないよう家族で決めました。

 これらの積み重ねで、大原則の「毎月の収入の中で支出を収める」ことができるようになったことでボーナスの8割以上を残せるようになり、貯金も一気に増えました。

 (抜粋)

編集部からのコメント

先々週、久しぶりに家計診断のコラムを取り上げましたが、またまた家計診断のコラムを見つけましたので、早速取り上げたいと思います。やはりこうした具体的な事例とアドバイスというのは参考になりますね。

今回取り上げる家計診断はシリーズになっておりまして、家計再生コンサルタントという肩書きを持つFP氏が「もうかる家計の作り方」として、なかなか貯金ができない家計を診断し、抜本的に改善していく、というコンセプトになっています。

その最初の診断を受けた家庭が、夫と妻の年齢が37歳、子供2人の4人家族、世帯年収が夫420万円+妻100万円=520万円という、一般的な「サラリーマン家庭のイメージ」にきわめて近い家庭です。基本データをまとめるとこういうことですね。

◆安田家の基本データ

 ・夫37歳:年収420万円
 ・妻37歳:年収100万円
 ・子供:小学1年と3年
 ・1ヶ月の手取り収入:29万7千円
 ・1ヶ月の貯蓄:ほぼ0円

やはり・・・典型的な「中流家計」のイメージですね。もちろん、格差が広がり、二極化が進んでいるといわれる中ではむしろ、こうしたステレオタイプな家庭像の方が少数派かもしれませんけれど。

ただ、安田家が一般的なサラリーマン家庭のイメージと大きく異なる点がありまして、それは1ヶ月の貯蓄が0である点ですね。毎月、まったく貯金ができていないわけです。だからこそ「もうからない家計」なのであり、今回のコラムに取り上げられているわけですが。

典型的な中流家庭であるならば、やはり月1〜3万円程度は貯金してほしいものです。

加えてさらに残念なことは、毎月別途5万円程度のクレジットカードの利用がある、ということです。そしてこのクレジットカード経由での支払いをなぜか毎月の出費に含めていないということですね。もちろん現金払いであろうとクレジッド払いであろうと、れっきとした出費でありまして、当然こうした出費も合算して管理する必要があります。

クレジットカードの支払いというのは響きや印象はどうあれ「借金」であることに間違いありません。クレジットカードを使って毎月の赤字を補填しているとすれば、それは借金で赤字をまかなっているということですから、家計は「火の車」と言えます。きわめて不健全な状態ですね。

かつ、そうした困窮感を感じさせないのがクレジットカードの落とし穴と言えるかもしれません。仮にそうしたやりくりの家計があれば、相当な危機感をもって改善する必要があります。

ではそうしてたまったクレジットカードの支払いを主にいつ進めているかと言えば、ボーナス時期ということです。これは大いに問題がありますね。ボーナスの問題点は、長引く構造的な不況の中で、次回、いくらもらえるのか、だんだん当てにならなくなっている点です。

仮に安田家のように毎月の生活費までボーナスで補填してしまっていると、ボーナスが思ったより出なかったり、ボーナスそのものが取りやめになったときに致命的な状況になってしまいます。

やはりこれからは、「ボーナスは出ればラッキー」なものであって、ボーナス支給を前提にしたやりくりは絶対してはいけない、という考え方が必要ですね。

では具体的に安田家の支払いの内訳がどうなっているかと言うとこうなっています。



パッと見た限りでは特に高いものや非常識なものは見当たりませんね。相談者の方の「ぜいたくは何もしていないつもりなのにお金がたまらない」という気持ちはよくわかります。

クレジットカードを利用した支払いを加味しても、それほど非常識なものはないような気がします。

とするとここから支出を削減しようと思えば良い・悪いで判断するのではなく、「優先順位」で決めるしかないのでしょうね。

作者の方も指摘するように大原則は「ひと月の収入の中で、ひと月の支出を収めること」です。クレジットカードの利用をスッパリあきらめて、毎月の手取り収入を支出の上限にしてしまう、ということです。

そうすると安田家の場合、現状では5万円ほどオーバーしているわけですから、その分をどこかで削らないといけません。

何を守って、何を捨てるのか、正解はありませんのであくまで個人の価値観にしたがって優先順位を決め、優先順位の低いものはスッパリあきらめることが肝要です。

記者がこの家計から5万円を捻出しようと思えば・・・そうですね、ちょうどクレジットカード払いになっている以下の超過分がターゲットになる気がします。

・食費   20,000円
・生命保険 15,000円
・教育費   5,000円
・娯楽費  10,000円

加えて、「嗜好品(酒)」の9,000円や「その他」の12,000円は間違いなく削減対象になるでしょうね。

ちなみに安田家の実際の削減策は以下のとおりということです。

・外食をなるべく減らして食費は1カ月5万円に(▲17,000円)
・生命保険の内容を確認し、現在と同額で、半年払い分の保障もカバーできるものに変更(▲15,000円)
・子どもたちの通信教育や塾代を見直し、児童手当の範囲でできるものに変更
・娯楽は月に1回にする

くしくもクレジットカード払いになっている上記4項目のいずれもが大幅な削減対象になったということですね。「嗜好品(酒)」が残されたのはやや違和感を感じなくもないですが(笑)。

結果的に安田家は「毎月の収入の中で支出を収める」ことができるようになった、ということで、ボーナスの8割以上を残せるようになり、貯金も一気に増えた、とのことです。すばらしいですね。

特に貯金がまったくできていなかった家計では、ちょっとの節約でたまってくるお金が大きく増えますね。問題のある家計こそ、収支改善の効果が大きいということです。

今回の安田家のように、「ぜいたくなんてしていないのにお金がたまらない」という方は多いと思います。

そういう場合は個別に支出を「仕分け」しようと思ってもなかなか難しいと思いますので、やはり「毎月の収入の中でやりくりする(ボーナスをあてにしない)」というのを不可侵のルールにしてしまい、何が何でもその中でやりくりする中で、絶対譲れないものとそうでないものとを切り分けていくのがいいのでしょうね。

お心当たりのある方は参考になさってください。

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