超・低金利が続く中、預金の利息を期待できない状況が何年も・・・というより何十年も続いています。
今だとメガバンクに100万円預けても、年間の利息が200円程度にしかなりません。全くもって残念な状況ですね。
デフレ経済の中では物価が下がっていますので、仮に年マイナス1%の物価下落率だとすると、実質的な定期預金の利息はプラス1%以上だ、という考え方はできるのかもしれませんが、しかしそういわれても実感できませんよね。
そうした金利が超低空飛行を続ける一方で、がっちり取られてしまうのが銀行のATM手数料です。通常であれば昼間は105円、夜間は210円というのが相場でしょうか?
つまり上記の例で言えば、1年間預けて200円の利息が出ても、夜間に引き出せば210円のATM手数料が取られて、むしろ元本を割ってしまうという、まことにシュールな状況になっているわけですね。
多額の預金・定期預金をお持ちの方を除けば、定期預金金利に着目するよりも、日常払っているATM手数料や振込み手数料を削減した方が、よっぽどメリットが大きいのではないでしょうか?
そのような預金者の不満を背景にして大きく業容を拡大しているのが住信SBIネット銀行や、SBI新生銀行などの新規参入銀行ですね。どちらもATM手数料無料、振込み手数料無料というのが最大の特徴となっています。
また、地方銀行のATMも無料で利用しようと思えば東京スター銀行がいいですね。こちらはほぼ全国のATMが無料で使えます。
とは言いつつ既存の銀行も、そうした新規銀行の攻勢に指をくわえているだけではなく、徐々にATM手数料を引き下げたり、優良客への優遇内容を拡充することで対抗してきました。
銀行全体のサービスは新規銀行が参入する2000年以前と比較すると大きく様変わりしましたね。その点ではこうした新規参入銀行の功績は極めて大きいと思います。
それはともかくとして対抗する既存の銀行の中で、ATM手数料の引き下げに積極的だったのが日本最大のメガバンクである三菱東京UFJ銀行ですね。最終的には平日昼間(8:45〜18:00)のコンビニATM手数料を無料化するに至りました。
記者としても、銀行のサービス改善は来るところまで来たなぁ、と感慨深かったわけです。
がしかし。
そのメガバンクの中では先頭を走っていたはずの三菱東京UFJ銀行が、上記の通り10月から、その無料だったコンビニATMを有料化すると発表したのですね!
具体的にはこういうことになります。
・平日8:45〜18:00 : 無料 → 105円
・それ以外の時間 : 105円 → 210円
たかが100円ですがされど100円です。上記の通り定期預金の利息が年間200円程度という現状は、やはり納得できないと感じる利用者の方が多いのではないでしょうか。
こうしたATM手数料有料化の背景としてはもちろん、ATM設置会社に支払う銀行側のコスト負担が重くなっていることに加えて、他のメガバンクがコンビニATM無料化に追随してこず、「勇み足」だったことがあるのではないかと思います。
しかしながら、上記の通り、住信SBIネット銀行や、SBI新生銀行、東京スター銀行などの新規参入銀行はATM手数料を無料にしても、業容を拡大させ、ちゃんと利益を挙げています。
さらに三菱東京UFJ銀行は今や1兆円近い利益を出しているわけですからね。いくらATM関連で赤字だといっても、せいぜい数十億円ではないでしょうか?
今回、コンビニATMを有料化したところで、業績への影響は小さすぎて皆無です。ここでサービスを悪化させる理由や必要性は全く理解できません。
また、そうした巨額の利益がどこから来ているのかは分かりませんが、法人の取引先がメインだとしても、その従業員は個人として三菱東京UFJ銀行を一定割合利用しているはずで、顧客還元という観点からも、個人の取引に「優しい扱い」をしてもバチは当らないものと思います。
というか、巨額の利益を挙げている今こそ、そして定期預金金利が超低金利な今こそ、むしろこうした手数料を無料化して、顧客還元すべき時期なのではないのでしょうか?
預金者の理解が得られるとはとうてい思えない、このタイミングでの三菱東京UFJ銀行のコンビニATM手数料の有料化ですが、利用者の方々はどういう反応・対応を取られるのでしょうか?気になるところです。
いずれにしても、繰り返しになりますが、定期預金金利が低い今だからこそ、ATM手数料や振込み手数料を払いすぎていないか、再度見直していただければと思います。
当サイトではこうした銀行手数料比較サイトも提供しておりますので参考になさってください。
>>>ATM手数料・振込み手数料比較ランキング
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